エステ解剖生理学~感覚器系
エステティックに携わって45年、エステ伝道師 清水收一が伝える<本物のエステティックを知って欲しい>
エステ解剖生理学~感覚器系
ヒトは、痛みや温度、匂い、味、音などを感じたり、色や形を見分ける力を持っています。
これらを『感覚』といい、その刺激(情報)をキャッチする装置が「感覚器(受容器)」そして、その刺激を大脳に伝える「求心神経(感覚神経)」、刺激を大脳で認識する「感覚中枢」と、3つの要素から成り立っています。
感覚の分類
- 外感覚(五感)
外部から受ける刺激に反応する主なものが、外感覚(五感)です。
視覚・嗅覚・味覚・聴覚・触覚を『五感』といい、エステティシャンにとって一番関係深い感覚が触感で、触覚器は全身に分布し、他の4感覚は脳に近い首から上に存在します。
- 内感覚
痛み、渇き、むかつき、飢餓感、製缶、尿意、便意などのように、特定の感覚器を持たず、知覚できる感覚器を内感覚(内臓感覚)といいます。
- 深部感覚
手足の平衡感覚や筋肉の緊張感覚をいいます。
五感
- 視覚(目):視神経⇒視覚中枢(後頭葉)
視覚は、網膜から視神経を通り、後頭葉の視覚中枢に情報を送ることによって生じます。
網膜には色覚と動きを感知する錐状体と、明暗を感知する杆状体の2種類が有り、健常者では10万色以上を識別できるといわれています。
- 臭覚(鼻):嗅神経⇒嗅覚中枢(側頭葉)
臭覚は、鼻腔上部にある嗅細胞が、臭いの元である科学物質を受容し側頭葉にある嗅覚中枢に送ることによって生じます。
臭いは大脳辺縁系を経由して大脳に伝わるため、記憶や本能に関りがあるといわれています。
- 味覚(舌):顔面神経、舌咽神経⇒味覚中枢(側頭葉)
味覚は、飲食物が舌のミライにある味細胞や口腔の粘膜を刺激して、顔面神
経、舌咽神経を介して側頭葉にある味覚中枢に送ることによって生じます。
舌の部位によって酸っぱい・苦い・塩辛い・甘いと、うま味の5種に区別されます。
- 聴覚(耳):内耳神経⇒聴覚中枢(側頭葉)
耳は外事・中耳・内耳で構成されています。
音波として外事から内耳へ伝わり、その音波(振動)を電気信号に変え、蝸牛神経を介して側頭葉の聴覚中枢に送ることで生じます。
また、内耳にある前庭器官と三半規管で平衡感覚(姿勢や動き)を司っています。
- 触覚(皮膚):脳神経・脊髄神経⇒体知覚中枢(頭頂葉)
触覚は、皮膚にある間隔受容器から脳神経と脊髄神経を介して頭頂葉にある体知覚中枢に情報を送ることによって生じます。
皮膚感覚には、触覚・圧覚・痛覚・温度覚(冷覚・温覚)の5種が有り、それぞれの感覚を起こす場所を感覚点といい、全身に点状に存在しています。
『皮脳同根』
感覚の受け取り方には個人差が有り、個々での体調や精神状態、環境などによって感受性が変化します。
エステティシャンはその微妙な変化を感じ取って、お客様の目的にそってオートクチュールにマッサージを施すことが重要です。
ソフトタッチで施しても、「強い」「痛い」と感じるお客様もいらっしゃいます。
このような場合の一つの例として、幼少期の母親とのスキンシップに起因していることがあり、不足している人は成人に成っても、タッチされることに対して親しみや励まし、心地よいと感じることより、「緊張する」という感情を抱く傾向があるようです(「子供の脳は肌にある」山口 創著より)
トリートメントを受ける方の緊張が、外部刺激(マッサージ)への感受性を高めてしまうことを踏まえながら施術に臨む、エステティシャンの姿勢、気配りが大切だと考えます。
『素晴らしくしようじゃないか、エステティック!』
まとめ
エステティックを施す際に一番関係性の深い、「エステ解剖生理学~~感覚器系「」について
『五感』も含め詳しく基本知識を記述致しました。
ご質問等は、下記までご連絡下さい。
1982年、エステティックサロンのプロデュースとコンサルティング、商品の提供などを主な業務とするエステティック総合商社・株式会社サンクを設立。
『素晴らしくしようじゃないか、エステティック!』を合言葉に、エステティックの正しい理論や新しい技術の普及に努めると共に、オーナーのヴィジョン『夢』とサロンの魅力が詰まったオンリーワンサロン作りを目指し、エステサロンの企画から経営までトータルでサポートしています。
主な著書:最新レジャー産業開発・経営モデルプラン、女性向け・新レジャー事業(綜合ユニコム)、SOINESTHE、ESTHE NET(新美容出版)
ビューティーソムリエールエステティック理論編(サンク)
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