エステサロンでの事故例と対処法(応急処置)

 

骨折

エステティックに携わって40年、エステ伝道師 清水收一が伝える<本物のエステティックを知って欲しい>

 エステサロンでの事故例と対処法(応急処置)

先日、サロンでお客様がてんかんの症状が出て、経験のないエステティシャンが右往左往してしまったという話を聞きました。

又、6月後半からの異常な暑さによる「熱中症」が危険視され、サロンに来られる間に体調を崩すお客様もいらっしゃったようです。

そこで今回はサロンで起こり得る事故とその対処法(応急処置)を幾つか簡単にまとめてみました。

 

事前の判断

先ず一番大事なことは、事故を未然に防ぐことです。

その為には、来店時のお客様の様子に日頃と変わったことが無いかを確認する習慣を身につけて下さい。

お客様の口から何気なく発せられた、例えば「熱っぽい気がする」「かなり疲れている」などの会話を軽視せず、体温計で熱を測ったり疲労を詳しくお聞きし、状況によっては施術を控えます。

施術中にお客様の体調に異変が生じた時は直ちに中止し、楽な姿勢をとらせてしばらく様子を観察するとともに、軽度の場合でも、念の為医療機関で受信いただくようにお勧めしましょう

 

事故・トラブル発生時の記録

サロンにおいて事故やトラブルが起こった場合は、発生日状況、手当の内容と経過状況考えられる原因改善すべき点などを記録に残しておくことが大切です。

 

症状事例

  • てんかん

てんかんの症状は「突然倒れて泡を吹く」という点が広く認識されていますが、他にも「けいれん」や「記憶が飛ぶ」「意識を失う」などが有ります。

一般的に発作は一過性のもので、数分から十数分で回復します。

<対処法>

発作が起きている間は、怪我をさせないように周囲の安全を確保し、発作が断続的に5分以上持続する場合は救急車を手配します。

舌を噛まないように、注意して見ていて下さい。

救急車とタンカー

躊躇せず、救急車を呼ぶ判断が重要です。

 

  • 過呼吸

激しい運動の後など、過度の換気によって血中の二酸化炭素が不足し、手足や唇の痺れ、頭痛、めまい、呼吸困難をきたします。

呼吸運動を司る脳の延髄が、二酸化炭素の放出を防ぐために呼吸を止めようとする一方、酸欠状態と誤認した大脳皮質が激しく呼吸を続けようとするために発症します。

<対処法>

紙袋などを口に当て、吐いた空気を吸って二酸化炭素濃度を挙げる「ペーパーバック法」が広く知られていますが、この応急処置による死亡事故が増えています。その為、昨今は息を吐くことを意識して、「吸う:吐く」が1:2になるくらいのゆっくり(1回約10秒)深い呼吸法での応急処置が推奨されています。

 

  • 過換気症候群

過換気症候群とは、精神的な不安によって必要以上の換気を行い、過呼吸と同じような症状を起こす心身症の一つです。

<対処法>

過呼吸と同様。

 

  • 熱中症・脱水症状

ヒートマットやサウナの長時間しようなどで起こる可能性があります。

<対処法>

水分を十分に取らせます。寒いか暑いかを確認して対処して下さい。

火傷でのアイシング写真

やけどは速やかにアイシング

  • やけど

ヒートマットの長時間使用による低温やけど、旧来のワックス脱毛による火傷が考えられます。

<対処法.>

冷タオルなどで患部を十分に冷やして応急処置を施し、皮膚科へ案内します。

 

  • 骨折

大型機器が倒れたり、貧血による転倒、床の段差につまずき転んで起こる可能性があります。

<対処法>

骨折部が動かないように注意しながら整形外科へ案内、もしくは救急車を手配します。

 

  • 化粧品が目に入る

フェイシャルトリートメントの際に起こる可能性があります。

<対処法>

こすらないようにして流水で十分に洗い流し、場合によっては眼科へ案内します。

 

  • 鼻血

ぶつかったときの衝撃の他、鼻の病気、内臓疾患などが考えられます。

<対処法>

安静にさせ、頭をやや前にかがめて座らせて10分間ほど小鼻をつまんで止

します。

捻挫を手当てしている。

救急処置の対処法を事前にスタッフ全員で共有しましょう。

  • 足、ふからはぎがつる

筋肉疲労や水分・ミネラル不足の他、トプ尿病や骨粗しょう症などの原因で起こります。

<対処法>

ふくらはぎの筋肉を伸ばします。痛みが続く場合、温湿布などで温めます。

 

いくつかの起こりうる症例をご紹介致しました。

 

スタッフの方がいるサロンなどは、全員に対処法などを周知徹底させることが重要です。

まとめ

サロンで事故が起こった場合には、速やかな判断のもと的確な対処法が大切です。

又、その予兆を事前に察しられ、入店からのお客様を見つめる目を養いましょう。

そして、スタッフ全員への『救急対処法』日頃より徹底させて置きましょう。

対処法についてご質問のある方は、下記までご連絡下さい。

エステティック総合商社 株式会社サンク
         代表取締役会長 清水收一

1982年、エステティックサロンのプロデュースとコンサルティング、商品の提供などを主な業務とするエステティック総合商社・株式会社サンクを設立。

『素晴らしくしようじゃないか、エステティック!』を合言葉に、エステティックの正しい理論や新しい技術の普及に努めると共に、オーナーのヴィジョン『夢』とサロンの魅力が詰まったオンリーワンサロン作りを目指し、エステサロンの企画から経営までトータルでサポートしています。

主な著書:最新レジャー産業開発・経営モデルプラン、女性向け・新レジャー事業(綜合ユニコム)、SOINESTHE、ESTHE NET(新美容出版)

ビューティーソムリエールエステティック理論編(サンク)

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