エステ・フェイシャルトリートメント&マッサージの考え方

 

フェイシャルトリートメント風景

  エステティックに携わって45年、エステ伝道師 清水收一が伝える<本物のエステティックを知って欲しい>

 

 フェイシャルトトリートメント&マッサージを考える

日頃施しているフェイシャルトリートメントの流れや、マッサージ技術についてお話したいと思います。

 

マッサージの手技を組み立てる

 

エステティック・フェイシャルマッサージは、当然、目的に添っての手技をお客様の状態に合わせて、組み立てて施すことが第一です。

 

年齢や肌質・肌調を考慮し、そして、何よりも大切なのは改善したい目的の原因に対してのアプローチが顔に留まらず、身体まで広げて考え組み立てて行かなければなりません。

 

今までのマッサージの考え方

今までは、例えば 肌が乾燥していて水分・皮脂が不足している。そして、老化減退が進んでいて、シワも多く見られる肌質の場合は、活性を上げることを主に考え、肌への刺激を与える手技の軽擦法(エフルラージュ)や強擦法(フリクション)、揉捻法(ペトリサージュ)・打法(ペールキュッション)、そして振動法(ビブラッション)又、部位によってはパンンスモン(摘み手法)などを選択して流れを作り、リラクゼーションも踏まえて20分ぐらいのマッサージを顔中心に施してきました。

経験のあるエステティシャンは、顔を施術する前にデコルテへ強擦・軽擦法で血行を良くする手技を施したと思います。

フェイシャルマッサージ風景

首やデコルテにもアプローチ

これからのマッサージの考え方

まず、身体の上半身に対して排泄関係を促す為の、静脈やリンパの流れを整えることから始まります。

 

更に最近のクライアントはスマホやPCの使用時間が多く、体が『内旋』している方が大変多くなって来ています。

見極めるには、鎖骨の形や直立姿勢を取った時の手の甲の位置などで判断します。

更にベッドにあおむけに寝て頂いた時に、両肩の下に容易に施術者の手が入る程肩が浮いています。

そういう方には広背筋を緩め肩甲骨の癒着を剥し、大胸筋を緩めることから始まります

 

筋肉を緩める為には「起始」「停止」にアプローチすることが大切です。

 

“筋肉のコリが血流を鈍らせます“

 

その後、ヘッドマッサージに入ります。

側頭筋、前頭筋、後頭筋と緩めて行きます。

 

その後、デコルテへのマッサージ、顔のマッサージへと移って行きます。

顔のマッサージも前述の下から上への活性マッサージの前に静脈を流すテクニックが先に入ります。

静脈の流れを促すことで、老廃物を流しクスミなどの解消に繋がります。

それから、今までのような活性を上げる技術を施します。

この流れをクライアントの身体状況・・姿勢や筋肉の凝りに鑑みて判断し、緩める筋肉や部位を判断し、マッサージの手技や手順を組み立てて行きます。

上半身のマッサージ風景

広背筋を緩め、肩甲骨にアプローチ。

時間にするとハンドマッサージだけで60分は掛かるかもしれませんが、施術後の結果はお客様がご自分の眼や感触で確かな実感が得られる筈です。

 

だからこそ、お客様はリピーターに成ろうと考え、きちっとした生活習慣などのアドバイスを加えれば、定期的な「ビューティーメンテナンス」の必要性を理解し、サロンのヘビーユーザーと成ります。

 

これからのエステティシャンは、解剖・生理学などの身体全般の知識を持ち、こういった考え方の技術・手技の基本を学び、お客様ごとにカスタマイズなマッサージを施すことが大切な時代と成って来ます。

フェイシャルトリートメント

お客様によって、トリートメントの組立てをカスタマイズ。

これからのフェイシャルトリートメントの考え方

目的達成までの道筋をアレンジする知識と経験

化粧品材料を使用したトリートメントも同じ内容の繰り返しではなく、その時の肌調や体調・身体の疲れ具合、そして目的までの道筋をアレンジすることが出来る力を持っている事が大切なのです。

 

例えば、60代で乾燥・老化減退肌で、ご自分ではシミやクスミを気にされているお客様が来店されたとします。

 

私が担当でしたら、「最低5回は来店頂きたい」とお話し、5回のトリートメントの内容をご説明します。

  1. 最初はエステティックの心地よさを知って頂く為に、リラクゼーションを主体としたトリートメント内容を施術します。
  2. 時間をあまり開けずにお越し頂き、お肌の大掃除をさせて頂きます。角質も少し厚ぼったくなっているので軽く剥離し。本来の健皮膚の厚さに戻し、新しい細胞が生まれやすくするトリートメントを施します。
  3. 本格的に水分不足の解消に向け、それと皮膚の新陳代謝を向上させるトリートメントをここから始めて行きます。
  4. 肝斑などエステティックで可能な色素沈着に向けたトリートメントを行います。
  5. 年齢と共にハリや弾力を司るコラーゲンが水溶性から不溶性に変化し、減少して来ます。最後にそれを補うトリートメントをさせて頂きます。

 

こんな内容で、初めてのカウンセリングの時にお話致します。

 

同じトリートメントを5回繰り返し、1回おまけみたいなお得感をアプローチしているカウンセリングより、お客様はサロンに通いたいと思われるはずです。

 

如何でしょうか・・・

 

これが本来のエステティックのマッサージも含めた、フェイシャルトリートメントの考え方です。

まとめ

エステティックはクライアント一人一人にオートクチュール(カスタマイズ)なサービスが出来る事から始まります。

その為にもエステティシャンは、解剖・生理学などの基本知識をまなび、手技など技術も理論背景を理解し、トリートメントを組み立てる力を磨き、「美の創造者」としての自覚を持ち、お客様に向かって行って欲しいと思います。

この考え方を学びたい方は、下記までお問い合わせ下さい。

エステティック総合商社 株式会社サンク
         代表取締役会長 清水收一

1982年、エステティックサロンのプロデュースとコンサルティング、商品の提供などを主な業務とするエステティック総合商社・株式会社サンクを設立。

『素晴らしくしようじゃないか、エステティック!』を合言葉に、エステティックの正しい理論や新しい技術の普及に努めると共に、オーナーのヴィジョン『夢』とサロンの魅力が詰まったオンリーワンサロン作りを目指し、エステサロンの企画から経営までトータルでサポートしています。

主な著書:最新レジャー産業開発・経営モデルプラン、女性向け・新レジャー事業(綜合ユニコム)、SOINESTHE、ESTHE NET(新美容出版)

ビューティーソムリエールエステティック理論編(サンク)

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