エステにおける皮膚と内臓諸器官~内面皮膚反射

内臓諸器官のイメージ

エステティックに携わって40年、エステ伝道師 清水收一が伝える<本物のエステティックを知って欲しい>

エステにおける皮膚と内臓諸器官~内面皮膚反射

以前にも何度かお話しましたが、「皮膚」は人の臓器の中で最大の面積が有り、皮膚は内臓諸器官のコンディションを映し出します。

 

又、『皮脳同根』と言って、皮膚も脳も外胚葉から出発しているので、大脳との連携が速やかに行われ、その結果、内分泌系を中心としたホメオスタシス(恒常性)の維持に向け、手助けをしてくれます。

 

例えば、内臓諸器官のコンディションを映し出す結果、こんな会話が良く聞かれます。

 

顔編:

「顔色が悪いね」「最近、顔色がくすんでいるみたい」「吹き出物に悩まされて・・」「目の下にクマが出来てしまって」etc.

 

身体編:

「身体がカサついて痒い・・」「全身がむくみやすい・・」「最近、汗をかかなく成って来ている・・」「爪が割れやすい・・」etc.

体調不良の女性

 

内臓諸器官とスキントラブル

 胃腸の機能低下によるスキントラブル

  • 胃痛

ストレスや季節の変わり目に起こる急激な気候の変化などで、胃もたれや食欲不振、胃痛などが起ると、顔色も悪くなり、お肌は乾燥に傾きます

 

  • 便秘

便秘とは老廃物として排泄される便が、長期間腸にとどまっている状態の事を言います。

その為大腸から有害物質が吸収され、ニキビや吹き出物、くすみ、肌荒れを誘発します

 

  • 下痢

大腸の炎症や腸の蠕動運動が高まって、便中の水分が十分に吸収できない状態を言います。

食事で摂った栄養分が吸収されず、ビタミンなどが欠乏し、新陳代謝も衰え、肌が乾燥し、ニキビなどを併発します。

肝臓の機能低下によるスキントラブル

  • 解毒作用の低下

解毒されなかった有害部室が、蕁麻疹や湿疹などを引き起こす

 

  • 毛細血管拡張

手掌が赤くなったり、上半身(胸や背中、腕)にクモ状血管腫が見られ

ます。

 

  • 脂溶性ビタミンの欠乏

食品に含まれるビタミンA・D・E・Kなど脂溶性ビタミンを蓄えるこ

とが出来にくくなり、角化角解異常、抵抗力も低下し、だるさを感じま

す。

 

  • 紫外線への感受性が高まる。

紫外線による炎症、色素沈着、肌荒れを起こしやすい。

 

  • 黄疸

皮膚や眼球の白い部分が黄色味を帯びてくる。

 

  • ホルモンの異常

女性ホルモンの排泄能力が低下し、男性の場合、男性の女性化(乳房の肥

大、体毛が薄くなる)が起る。

肝臓・腎臓のイメージ画像

肝機能・腎機能の低下によるスキントラブル

腎臓の機能低下によるスキントラブル

  • 肌の色が変化

老廃物を尿として排泄出来ず、有害物質が体内残留。

皮膚は黒ずみ、カサカサに乾燥してくる。

 

  • かゆみと発疹

慢性腎不全はかゆみと発疹が起こりやすい。

 

  • 浮腫(むくみ)

心臓病や肝臓病でも起こるので、必ずしも腎臓機能低下とは言えませんが、

細胞間の水分が過剰となったり、ナトリウムとカリウムのバランスが崩れて組織間液が異常に増加した状態と成ります。

エステティックにはドレーニングという技術と圧迫法という日頃使用しているバンテージによるケア方法が有り、きちんと学んだ上であれば、痛みの軽減にお手伝いの可能性は有ります。

膵臓の機能低下によるスキントラブル

・糖の代謝障害で起こる糖尿病初期には、皮膚の乾燥やかゆみ、赤ら顔、

静脈瘤、足の浮腫、白癬などが出やすくなります。

甲状腺の機能亢進からくる喉の痛み

甲状腺の機能亢進症

甲状腺の機能亢進

・ストレスなどが原因で発症する甲状腺機能亢進症(バセドウ病)は20~30代の女性に多く、甲状腺が腫れて目が鋭くなり、皮膚はくすみ、異常発汗や全身にかゆみが出やすくなります。

 

低体温症

  • 近年、平熱が35度台の低体温の人が増えています。

冷え性の女性に多く見られ、副腎や甲状腺の機能、免疫力が低下しま

す。喘息や鼻炎、花粉症などアレルギー症状も出やすくなり、汗腺機能も低下します。

原因として、エアコン、シャワーのみの入浴、締め付ける下着、運動不足、過度のストレス、生活習慣の乱れや欠食、過激なダイエットなどが考えられます。

 

 

以上、代表的な内臓諸器官の機能低下によっておこるスキントラブルや体調の変化をお話しました。

 

エステティシャンはカウンセリングの際に、これらの症例も頭の片隅に置いて総合判断をすることが大切です。

 

正位対象で出る「肝斑」などの見極めも大事です。

 

エシテティシャンは医療従事者ではないので、決めつけることなく、医療機関へのお勧めなど適切な対応を心掛けて下さい。

 

まとめ

サロンに来店されるお客様のスキントラブルには、皮膚そのもののトラブルだけではなく、内臓諸器官の機能低下がもたらすスキントラブルが多く見受けられます。

その「内面皮膚反射」を読み取ることもエステティシャンの技量の一つと考えます。

但し、断定するのではなく、医療機関への検診をお勧めすることが肝心です。

その上でのトリートメントケアです。

皮膚の内臓諸器官との関係性についてご質問の有る方は下記までお問合せ下さい。

エステティック総合商社 株式会社サンク
         代表取締役会長 清水收一

1982年、エステティックサロンのプロデュースとコンサルティング、商品の提供などを主な業務とするエステティック総合商社・株式会社サンクを設立。

『素晴らしくしようじゃないか、エステティック!』を合言葉に、エステティックの正しい理論や新しい技術の普及に努めると共に、オーナーのヴィジョン『夢』とサロンの魅力が詰まったオンリーワンサロン作りを目指し、エステサロンの企画から経営までトータルでサポートしています。

主な著書:最新レジャー産業開発・経営モデルプラン、女性向け・新レジャー事業(綜合ユニコム)、SOINESTHE、ESTHE NET(新美容出版)

ビューティーソムリエールエステティック理論編(サンク)

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