エステ専用基礎化粧品定義・薬機法(薬事法)と目的別分類

 

エステティック専用化粧品

 

エステティックに携わって40年、エステ伝道師 清水收一が伝える<本物のエステティックを知って欲しい>

エステ専用基礎化粧品定義・薬機法(薬事法)と目的別分類

 エステティックと基礎化粧品

我が国のエステティックは現在も機器に振り回されている感がありますが、ヨーロッパのエステティック先進国では、エステ専用化粧品と共にエステサロン・ビジネスは進化・拡大して来ています。

 

特にフランスなどでは、流通・販売経路によってブランドが分かれています。

流行やファッション性の高いデパートブランド。

機能・効能を優先した最先端の化学成分を競うファーマシーブランド。

長い歴史を持つものが多いパフューマリーブランド。

そして、エステティシャンがカウンセリングしてこそ、生きてくるエステティックブランドです。

 

フランスのエステでは、施術売上が40%,化粧品販売売上が60と,日本とは逆の売上構成比率をもっています。

 

ですから、フランスのエステティシャン達は、お客様にいかに的確な化粧品選択が出来ることがとても大切な要因なので、化粧品に関する知識・化粧品学を深く学びます。

 

残念ながら、日本では化粧品メーカーからの成分と効果効能ばかりが先行していて、基本知識が乏しいのが現状です。

そこで、今回は化粧品学の基本知識を、エステティシャンの方々並びにエステサロン・ビジネス関係者の方にお伝えしたいと思います。

 

自然はエステティック専用化粧品

アルガンオイル配合フィトセラピー化粧品『ソワン・ド・プロ』

化粧品とは

化粧品には、基礎化粧品やメイクアップ化粧品、ボディ用化粧品、頭髪用化粧品、香水などの芳香化粧品、オーラルケア化粧品など多種多様なものがあります。

そして、これらは全て安全に使用出来るように「薬機法」によって、原料製造方法表示に至るまで細かく規制されています。

化粧品シールを確認している女性

化粧品には全て「全成分表示」が記載されています。

  化粧品の定義

化粧品(薬機法第二条第三項)

化粧品とは人の身体を清潔にし、美化し、魅力を増し、容貌を変え、又は皮膚若しくは毛髪を健やかに保つ為に、身体に塗布、散布、その他これらに類似する方法で使用されることが目的とされている物で、人体に対する作用が緩和なものをいう

 

つまり、化粧品は人体、皮膚などに強い作用を及ぼしてはならないという事です

化粧品は医薬品と違い、日常的に長期にわたって使用するもので、安全性を第一として作られるべきもので、効果が高くても副作用の可能性がある成分を使う事は出来ません。

 

薬機法(薬事法)

正式名称「医薬品、医療機器などの品質、有効性及び安全性の確保に関する法律

薬機法は、医薬品、医薬部外品、化粧品及び医療機器に関する法律です。

 

エステティックサロンでは化粧品、医薬部外品しか取り扱う事は出来ません

化粧品を使用している女性

基礎化粧品は目的別に3つに大別されます。

基礎化粧品の目的別分類

基礎化粧品はスキンケア商品とも呼ばれ、肌を清潔に、健康な状態に整える為に使用します。

皮膚の水分と油分のバランスを整え、皮膚細胞の新陳代謝を活性化し、スキン・ホメオスタシス(皮膚の恒常性)を維持することで外的ストレスから肌を守ります。

 

基礎化粧品は、洗顔化粧品整肌化粧品特殊ケア化粧品に大別されます。

 

洗顔化粧品

クレンジング剤、洗顔料などがあり、メイクの汚れや皮脂の汚れを取り除き、肌を清潔にします。

  • クレンジング用化粧品:メイクアップ化粧品を肌に負担を掛けずに落とす。

クレンジングオイル・クレンジングクリーム・クレンジングミルク・クレンジングジェル・クレンジングローション

 

  • 洗顔料:皮膚の汚れやメイクの残留物、クレンジング剤の油膜などを洗い流して清潔にします。

クリームタイプ・固形石けんタイプ・パウダータイプ・エアゾールタイプ

 

整肌化粧品

水分や油分を補い、肌の水分保持機能を高め、肌のPHを整える。

  • 化粧水:肌の水分を保ち乾燥を防ぐ。

柔軟化粧水・保湿化粧水・収れん化粧水・拭き取り化粧水・二層式化粧水

 

  • 乳液・クリーム:水分、油分を補い皮膚のモイスチュアバランスを整える。

乳液・クリーム

 

特殊ケア化粧品

スキントラブルの予防・改善を目的とした、マッサージクリーム・美容液・ピー

リング剤・パック剤。

 

以上が使用目的別の分類です。

 

クリーム写真

これらの化粧品を今度は形状別に分類して見ます。

 

 

剤型による分類

化粧品の形状を「剤型」といい、この剤型を構成する成分を「基剤(基材)」といいます。

 

化粧品を剤型で分類すると、8つに分かれます。

[形状]        [状態]     [化粧品例]

液体タイプ      常温で液体     化粧水・美容液

粉体タイプ      常温で粉体     ボディパウダー

個体タイプ      常温で個体     石鹸・口紅

乳化タイプ      水分と油分を乳化  乳液・クリーム

ジェルタイプ     常温でジェル状   クレンジングジェル

ペーストタイプ    常温でペースト状  パック剤・歯磨き粉

エアゾールタイプ   エアゾール使用   ヘアスプレー

被膜タイプ      使用時、皮膜に成る ネイルエナメル・パック剤

 

 

日常、目にする化粧品は、上記群のいずれかに属して来ます。

 

これらが用途によって、目的に添った形状『剤型』を選んで、化粧品という商品になり市場に登場して来ます。

 

まとめ

エステティックの先進国「フランス」では、日本とは逆の施術売上40%,化粧品販売売上60%と、エステティック・ビジネスでの化粧品が占める重要度は大変高いものに成っています。

そして、その化粧品と共にエステティック・ビジネスは成長・拡大してきた歴史を持っています。

又、エステティシャンはお客様に施すトリートメントやホームケア化粧品を選択するためには、化粧品に対しての深く広い知識が必要とされます。

その為にエステティシャンは化粧品学の基礎をしっかりと学んで頂きたいと思います。

化粧品学についてのご質問は、下記までお問合せ下さい。

エステティック総合商社 株式会社サンク
         代表取締役会長 清水收一

1982年、エステティックサロンのプロデュースとコンサルティング、商品の提供などを主な業務とするエステティック総合商社・株式会社サンクを設立。

『素晴らしくしようじゃないか、エステティック!』を合言葉に、エステティックの正しい理論や新しい技術の普及に努めると共に、オーナーのヴィジョン『夢』とサロンの魅力が詰まったオンリーワンサロン作りを目指し、エステサロンの企画から経営までトータルでサポートしています。

主な著書:最新レジャー産業開発・経営モデルプラン、女性向け・新レジャー事業(綜合ユニコム)、SOINESTHE、ESTHE NET(新美容出版)

ビューティーソムリエールエステティック理論編(サンク)

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