エステと感染・病原微生物

ウイルス感染イメージ

エステティックに携わって45年、エステ伝道師清水收一が伝える<本物のエステティックを知って欲しい>

エステと感染・病原微生物

日本ではまだまだ「コロナウイルス」感染が続き、サロンでも感染予防対策が必要と成っています。
そして、コロナに限らず病原微生物の感染対策に向付いて、サロンでは何をどうすれば良いのかを再度考えて見たいと思います。。

以前『サロンでのコロナウイルス感染対策』として、消毒を中心としたブログを配信させて頂きましたが、今回は「病原微生物の感染」に付いての基礎知識をまずお話致します。

 

病原微生物とは

肉眼で見る事の出来ない小さな生物を「微生物」、毒素を作って健康な人に病気を引き起こす微生物を『病原微生物』と言います。

病原微生物

病原微生物

病原微生物

病原微生物は細菌・ウイルス・真菌・寄生虫・リケッチア・クラミジア・原虫に分けられます。

  • 細菌
    自然界に広く分布する原核生物(複雑な構造を持たない生物)で、「バクテリア」とも呼ばれています。
  • ウイルス
    ラテン語で「毒」という意味を持つ最小の微生物で、宿主細胞のエネルギーを利用して増殖します。一般には微生物は細胞内部にDNAとRNAの核酸を持っていますが、ウイルスにはそのいずれかしか存在しません。
    ・DNA型ウイルス:例)単純ヘルプス、B型肝炎
    ・RNA型ウイルス:例)インフルエンザ、肝炎(A・C・E型)、日本脳炎など、
  • 真菌
    人に対して病原性を持つ真菌は約50種類存在し、接触することで皮膚に感染します。サロン内では、白癬菌などで感染する可能性が有る為、施術環境の衛生管理が必要です。
  • 寄生虫
    人や食品に寄生して増殖します。
  • リケッチア
    細胞内で増殖する微生物で、ダニ・シラミノミなどの節足動物が媒介と成り感染します。

 

感染とは

病原微生物が臓器や組織で増殖することを『感染』と言います。

 

感染の条件

『感染の条件』は「感染経路」「感染源」「宿主の感受性」の3つの条件が全てそろって成立し、予防や治療はこの内一つ以上を取り除く事が目的と成ります。

 

感染経路

「感染経路」とは、病原体が体内に入る方法、経路のことです。

  • 接触感染
    握手や性交渉など、感染者と直接接触することによる感染を言います。
    ニキビ、水虫、ヘルペスなどには安易に手を触れないようにし、十分注意が必要です。
  • 飛沫感染
    感染者の咳・くしゃみなど飛沫を吸い込むことによって感染することを言います。エステティシャンは日頃からマスクの着用を徹底し、自らが感染した場合は施術を控えましょう。
  • 垂直感染
    感染した母親の胎盤・参道・母乳を介して胎児や赤ちゃんに感染すること。
  • 空気感染
    咳やくしゃみで飛散した、空気中を浮遊する病原体を吸って感染すること。
    定期的な換気が大切です。
  • 媒介物感染
    病原体が付着した布・衣類・器具、病原体を含む飲食物・血液・体液などを介して感染すること。
  • 媒介動物感染
    病原体を持つ動物を介しておこる感染です。ダニやしらみは皮膚に寄生します。
  • 経口感染
    汚染された食べ物や飲み物を直接摂取して起こる感染です。
  • 経皮感染
    皮膚の損傷部から病原菌が侵入したり、ダニや蚊などに刺されるなど、皮膚を経由して起こる感染をいいます。肝炎など重大な疾病に繋がることもあるますので、エステティシャンの手に傷が有る場合などは施術を避けるか、グローブを着用しましょう。
    特に「脱毛」に関しては、常時グローブの着用が原則です。
感染予防

感染予防

感染源

感染源」とは病原体を保有しているものをいい、人や動物、食品、器などがあります。

  • 人体感染源
    感染の症状が現れることを「顕性感染」、その状態にある人を「患者」といいます。
    また、「保菌者」(キャリア)とは、感染しても症状が現れない「不顕性感染」の状態の人で3つに分かれます。
    ・潜伏期保菌者:症状は現れていないが、金が体内に潜伏している。
    ・病後保菌者 :発症後症状はなくなったが、体内に菌が残っている。
    ・健康保菌者 :感染していても本人に自覚がない。
  • 動物感染源
    感染症にかかっていて、菌を保有している動物の事(ペットや家畜、野生動物など)
  • 土壌感染
    病原体が生息している土壌のこと(破傷風菌、レジオネラ属菌、ポツヌス菌など)

宿主の感受性

病原体に感染した際の発症の有無、発症の仕方は、感染者の健康状態やストレ
ス、年齢、性別などによって異なります。このことを「感受性」と言います。
人体では「免疫」が感受性に重要な役割を担っています。免疫力が弱くなって
いる時は感受性が高まり、一般には感染しない弱い菌に対しても感染しやすく
なります。その代表的なものが「日和見(ひよりみ)感染」です。
バランスの良い食事や睡眠、ストレスを抱え込まないこと、又規則正しい生活
が免疫力を高め感染を予防します。

感染予防グッズ

エステティシャンは、他のお客様に感染させないためにも、予防に努める義務
が有ります。

サロン内での備品・器具・リネン類などの衛生・消毒を心掛け、施術前後の手指消毒を必ず行いましょう。
ロッカーやトイレの清掃にも心掛け、お客様にも来店時に手指消毒をお願いし、常にサロンでは衛生管理に徹底していることを、アピールしましょう!

そして、カウンセリング時における『気付き』を意識しましょう。

まとめ

未曾有の「コロナウイルス」感染で、エステ業界としても大変な苦難の道を経験致しました。

サロンやエステティシャンの消毒関連は「最優先事項」として行っておりますが、エステティシャン自身の

感染を守る意味でも、今回『病原微生物と感染』に付いて解説いたしました。

エステティシャンはお客様に対して、全ての病気感染から守る責任が有ります。

くれぐれも軽く考えずに、大切な事項として取り組んで下さい。

お問合せ等は、下記までご連絡下さい。

エステティック総合商社 株式会社サンク
         代表取締役会長 清水收一

1982年、エステティックサロンのプロデュースとコンサルティング、商品の提供などを主な業務とするエステティック総合商社・株式会社サンクを設立。

『素晴らしくしようじゃないか、エステティック!』を合言葉に、エステティックの正しい理論や新しい技術の普及に努めると共に、オーナーのヴィジョン『夢』とサロンの魅力が詰まったオンリーワンサロン作りを目指し、エステサロンの企画から経営までトータルでサポートしています。

主な著書:最新レジャー産業開発・経営モデルプラン、女性向け・新レジャー事業(綜合ユニコム)、SOINESTHE、ESTHE NET(新美容出版)

ビューティーソムリエールエステティック理論編(サンク)

〒168-0082 東京都杉並区久我山4-7-1 倉田ビル2F

TEL03-3332-1990  FAX03-3332-2039
https://cinq.jp  Mail:esthe@cinq.jp

友だち追加 

 

       

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です