エステ業界紙を振り返って~1986年のエステティック像、温故知新
エステティックに携わって40年、エステ伝道師 清水收一が伝える<本物のエステティックを知って欲しい>
Contents
エステティック業界誌を振り返る
ふと思い、エステティック業界誌を本棚から引っ張り出してみました。
日本初の本格的なエステティック情報誌が登場したのが1986年。
『SOINESTHE』~ エステティシャンのための総合情報誌「ソワンエステ」~
美容室向け業界紙を数多く手がけていた、新美容出版株式会社からの創刊でした。
私も創刊企画の段階で当時の編集長八所氏からご相談を受け、記事の方向性や内容について又、業界への役割など、エステ業界を育てたいという思いから真剣に関係者の方々と長時間話し合ったのを記憶しています。
出版元の長尾氏からも「広告宣伝費で維持するような雑誌ではなく、読者の購読料で継続できる情報誌にしたい」と熱く語られたのを覚えています。
そして、昭和61年3月1日、待望の「ソワンエステ」が創刊されました。
グラビア頁~『エステティックサロンに行ってみたい! でも‥?』
消費者が見た現代エステテュック像・・・(昭和61年当時)
15歳以上の女性1,106人を対象としたアンケートと、街頭インタビューによるエステティック像がグラフ頁に掲載されています。
☆エステティックを知っていますか?
知っている・聞いたことがある 740人(66.9%)
知らない 366人(33.1%)
☆エステティックのイメージは?
全身美容 574人
美顔 162人
美容 132人
そう身 76人
脱毛 44人
健康 42人
マッサージ 38人
ブライダル 2人
☆エステティックに行ってみたいですか?
行ってみたい 518人(46.8%)
行きたくない 588人(53.2%)
☆エステティックに行ったことがありますか?
過去に行ったことがある 74人( 6.7%)
現在行っている 20人( 1.8%)
行ったことがない 1012人(91.5%)
☆どんな目的でエステティックサロンへ行ってみたいですか?
全身美容 242人
美顔 166人
そう身 112人
美容 86人
健康 56人
リラックス 44人
脱毛 38人
ブライダル 12人
これが1986年(昭和61年)の一般消費者から見た、エステティック像です。
この当時のエステティックに対する一般の消費者の認識が、かなり今と違っていたことが推察されます。
まだまだ、敷居は高かったと思います。
現在と比較してみては如何でしょうか…
だからこそ、我々は・・・
業界有識者からの提言
『エステを大きく育てるために いま、何が一番必要なのか!!』
- まずオーナーの正しい理解が必要 日本エステティシャン協会会長
柴山みよか
- 質の高いエステティシャンの養成 日本エステティシャン協会理事
鐘紡美容研究所所長 吉田 醇
- 自信の持てる技術で顧客に信頼を 日本エステティシャン協会理事
麹町リバース院長 今井義晴
- 充分な理解と技術の習得 日本エステティシャン協会理事
理学美容研究所代表 月乃桂子
- エステティック展開の根源は教育 日本エステティシャン協会理事
ユミ・ビュアクス代表 木下秀雄
- エステティック全体の質の向上 日本全身美容協会理事長
松本正毅
- 文化的な側面を忘れてはならない 日本スキン・エステティック協会理事長
安田利顕
- 業界全員の一致協力が必要 日本脱毛技術研究学会会長
日本脱毛技術学院院長 中西正興
- 内容のともなったサロン作り エステティックと健康管理研究会会長 末富 仁
- コンプレックス産業からの脱出 日本エステティシャン協会理事
メロス科学代表取締役 北村 晋
- 正当なエステの強化発展をはかる 日本エステティシャン協会理事
シュウウエムラ代表 植村 秀
- エステ本来の目的を明確にする カリタジャポン代表取締役 矢倉丈之
- 業界内の組織化と統一化が急務 エル・インターナショナル代表取締役
レイコ・B・リスター
- 着実な市場対応が将来への近道 日本エステティシャン協会理事
滝川(株)代表取締役 滝川晃一
- 人材育成と教育制度の確立が重要 ソシエ・ワールド代表 高橋 孝
- 女性のニーズに合ったサロン経営 (株)サンク代表取締役 清水收一
*恐縮ですが、順不同・敬称省略・記事も一部省略して掲載させて頂きました。
残念ながら既にお亡くなりになった方も多くいらっしゃいますが、諸先輩方は本当にエステティックを日本に定着させようと、ご尽力されていました。
日本初のエステティック専門紙『SOINESTHE』創刊号で語られた有識者の方々のエステティックに対する『思い』と『憂い』が、今こそ必要とされているのではないでしょうか!
『素晴らしくしようじゃないか、エステティック!』
まとめ
1986年創刊の「SOINESTHE」エステティックの業界紙を読んでみて思った事は、その当時の業界有識者の方々が課題を掲げ、目指さなければならないことを提言したにも関わらず出来て来なかった事実が、現在のエステティック業界の現状を作って来たのだと言えます。
もう一度スタートラインを振り返り、見つめ直すことが必須だと考えます。
「温故知新」ご興味のある方は、下記までお問い合わせ下さい。
1982年、エステティックサロンのプロデュースとコンサルティング、商品の提供などを主な業務とするエステティック総合商社・株式会社サンクを設立。
『素晴らしくしようじゃないか、エステティック!』を合言葉に、エステティックの正しい理論や新しい技術の普及に努めると共に、オーナーのヴィジョン『夢』とサロンの魅力が詰まったオンリーワンサロン作りを目指し、エステサロンの企画から経営までトータルでサポートしています。
主な著書:最新レジャー産業開発・経営モデルプラン、女性向け・新レジャー事業(綜合ユニコム)、SOINESTHE、ESTHE NET(新美容出版)
ビューティーソムリエールエステティック理論編(サンク)
〒168-0082 東京都杉並区久我山4-12-10 倉本ビル2F
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