エステティック業人材育成の大切なこと、手法・職務別評価基準
エステティックに携わって40年、エステ伝道師 清水收一が伝える<本物のエステティックを知って欲しい>
Contents
エステティイク業の人材育成のために
厚生労働省が「エステティック業の人材育成のために」~会社・サロンとスタッフがともに成長するための仕組みつくり~
<キャリアマップ、職業能力シート、導入・活用マニュアル>というものを発表したのでお伝えいたします。
内容としては・・・
- エステティック業の「職業能力評価基準」とは・・・
- エステティック業界が目指す人材像・・・
- 「キャリアステップ」の見える化・・・
- 人材育成に有効な能力評価・・・
- 新任スタッフ育成のために・・・
- 必要な能力水準の見える化・・・
- 効果的な中途採用のために・・・
- 取り組み事例のご紹介・・・
- ツールの入手方法・・・
資料制作窓口は、構成労働省人材開発統括官 能力評価担当参事官室
協力団体:一般社団法人日本エステティック協会
制 作:株式会社 日本能率協会総合研究所
この資料のはじめに、こう書かれています。
エステティック(esthetic)業とは、「手技または化粧品・機器等を用いて、人の皮膚を美化し、体系を整えるなどの指導又は施術」をいいます。
*総務省「日本標準産業分類」のエステティック業で定められた定義を引用。
(残念ですが、厚生労働省ではエステティックの定義立ては、やはり未だされていないようです)
これからのエステティック業
かつては、一部の女性の間でのみ利用されていたエステティックサロンも、現在は年齢層も属性も幅が広がり、多くの女性が定期的にサロンへ通うようになっています。また、最近では、男性の利用者も徐々に増えてきていることから、エステティシャンの需要は今後も伸びて行くと推察されます。かつ、エステティックのサービス・技術は、エステティックサロンにとどまらず、ブライダルサロンや化粧品メーカー、理容室、美容室、ホテルのスパ、フィットネスクラブ、福祉施設、医療機関などへと活用の場が広がりをみせているところで、今後が期待されています。
なお、エステティック業に関わる業務の実施にあたっては、法規により業務独占されている他業種の業務に抵触しない範囲内で業務を行う必要があります。
エステティック業が抱えている課題
その一方で、エステティック業界は、エステティシャンを中心とする人材の確保・育成・定着について、次のような課題を抱えています。
・人材の確保 ・効果的な採用面接
・定着率の向上 ・キャリアパスの明確化
・効果的な人材育成 ・人材の早期育成
・自社が求める人材像の明確化 ・入職希望者の増加
エステティック業界にとって、「人材こそが最大の経営資産であり、競争力の源泉です。入職後のキャリアパスを明確にし、エステティシャンをはじめとするステッフが仕事を通じて成長を実感できる仕組みを整えることが、人材の確保・育成・定着に必須の条件だと考えられます。
その仕組みを整えていくためにも「公正な評価」の機能が欠かせないのではないでしょうか。
(原文通り記載しています)
上記の意向に沿って人材育成マニュアルが掲載されています。
ここまで厚生労働省が踏み込んで制作するに至ったことは、業界にとっても有難いことだと思います。
「職業能力評価基準」ポータルサイト
更には「職業別能力評価基準」ポータルサイトから「エステティック業」を選択しますとNEWのマーク付きで「エステティック業の評価基準」が見られ
人材育成の活用ツール、報告書等一式がダウンロード出来ます。
URL https://www.shokugyounouryoku.jp/
エステティック能力評価基準
『エステティックの評価基準』を見てみると、エステティックの職務を6つのカテゴリーに分けて、それぞれ能力ユニットを提示し、それをレベル1~4段階に分けて基準評価を出すようになっています。
[エステティックの職務] [能力ユニット名] [ レベル ]
6つの職務共通 「美と健康」への興味と探求心
職業倫理とコンプライアンス
ホスピタリティー
チームワークとコミュニケーション
業務効率化の推進
- 企画・開発 新商品・新サービスの開発
販促企画・商品管理
- 教育研修 教育研修の企画・開発
教育研修の実施
- お客様相談 各種ご案内と問い合わせ対応
苦情・クレーム対応
予約調整・管理
お客様相談業務の企画・統括
- 店舗マネージメント 営業管理
顧客管理
人材管理・人材育成
設備・衛生管理
苦情・クレーム・問い合わせ対応
- フロント 契約
会計事務
顧客管理(再掲)
物販(物品販売)・在庫管理
苦情・クレーム・問い合わせ対応(再掲)
後輩指導
- エステティックサービス
カウンセリング エステティックサービスの相談・提案
コンサルテーション 契約(再掲)
会計事務(再掲)
顧客管理(再掲)
トリートメント 機器の点検・整備・衛生管理
プレカウンセリング
トリートメント
アフターカウンセリング
物販(物品販売)・在庫管理(再掲)
苦情・クレーム・問い合わせ対応(再掲)
後輩指導(再掲)
以上のようにエステティックの職務別評価基準を仕分けしています。
基本的にはエステティック大手サロン対応の職務別評価基準で、エステティックの職掌がない異業種企業などでは、大変有効活用が期待できるものではないでしょうか。
個人経営サロンや少人数のサロンでは、個別にアレンジが必要だと思われます。
いずれにせよ「厚生労働省」が、ここまでエステティック業に向けて動き始めた事は喜ばしいことだと考えます。
まとめ
エステティック業は残念ながら、未だ監督官庁が定められていません。
しかし、総務省の「日本標準産業分類」にはエステティック業が認証され、今回厚生労働省に於いて「エステティック業の人材育成のために」というガイドマップも作られました。
少しずつですが各方面のご努力のお蔭で、エステティックが認知されて来ていると思います。
皆で力を合わせて、エステティック業界を健全に発展させましょう。
何かご質問が御座いましたら下記までお問い合わせ下さい。
1982年、エステティックサロンのプロデュースとコンサルティング、商品の提供などを主な業務とするエステティック総合商社・株式会社サンクを設立。
『素晴らしくしようじゃないか、エステティック!』を合言葉に、エステティックの正しい理論や新しい技術の普及に努めると共に、オーナーのヴィジョン『夢』とサロンの魅力が詰まったオンリーワンサロン作りを目指し、エステサロンの企画から経営までトータルでサポートしています。
主な著書:最新レジャー産業開発・経営モデルプラン、女性向け・新レジャー事業(綜合ユニコム)、SOINESTHE、ESTHE NET(新美容出版)
ビューティーソムリエールエステティック理論編(サンク)
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