ソシオエステ~医療現場に於けるエステティックの新たな展開
エステティックに携わって45年、エステ伝道師 清水收一が伝える<本物のエステティックを知って欲しい>
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ソシオエステ~医療現場に於けるエステティックの新たな展開
SOCIO-ESTHETIQUE(ソシオ・エステティック)
現在フランスでは、病院や薬物療法センター・老人福祉施設・ホスピス、 そして刑務所などで働くソシオエステティシャン(socio-estheticienne)と呼ばれる医療現場専門のエステティシャンが増えています。
フランス語で” SOCIO”とは“社会” という意味です。
朝起きて着替えて身だしなみを整えることは、私たちが社会生活を営む上で日常当たり前の事です。
しかし、長期入院の患者さんや未来に失望しているような人達はどうでしょうか?
特に女性は顔色の悪いことが気になり、傷んだ髪などを鏡の中で見てしまうと自分に失望し、更に落ち込んでしまうといったことがよくあります・・・
これが入院中だとしたら、どうでしょう・・・
病院の中だけのモノトーンの日々の繰り返しで、次第に外の社会との繋がりが薄くなると、孤独感や疎外感を感じる日が多くなり又、治療での苦しさなどから、人生への諦め感までも出て来たりします。
そんな時にエステティシャンから、心地よい化粧品やアロマの香りを用いたマッサージを受け、自分の悩みの相談相手に成って貰うことが出来たら、もう一度頑張ってみようと思い始めるのではないでしょうか・・・
そして、美しく変わっていく自分を実感し、そのことでより生きる事への積極性が生まれ、早く退院したい、又社会に戻りたいという意欲が高まってきたら最高のケアと言えます。
「QOL」の向上こそ希望への発進に繋がると考え、ソシオ・エステティックが動き出したのです。
医療現場に於けるエステティック事例
これはパリ大学付属病院でのお話です。
ある時、主婦がご主人と息子に付き添われ診察室に入って来ました。
目は虚ろ、髪はバサバサ、肌も荒れて顔色も決して良いとは言えません。
彼女は極度のアルコール依存症患者でした。
早速担当医から、入院しての治療内容の説明が行われます。
そこへエステティシャンが登場します。
そしてエステティシャンから入院中の治療の合間に、フェイシャルケアやボディケアを施す旨と、辛くなったらいつでも自分に相談して欲しいと彼女の不安を少しでも和らげます。
翌日から治療が始まりました。
身体は少しずつ回復して来ますが、同時に禁断症状から来るイライラや自律神経の崩れから不定愁訴のような症状も併発してきます。
そこで投薬や点滴治療の合間に病院内のサロンで、ジェットバス入浴やボディケア。
又、ある時はアロマの香りを楽しみながらのリラクゼーションマッサージ、更には、キメなど荒れてしまった肌へのフェイシャルトリートメントが施されます。
カウンセリングの時には、禁断症状の辛さなどをエステティシャンに聞いてもらうこともあります。
精神的に支えて貰い依存症を乗り越えていこうという自らの努力が、ポジティブに動き始めました。
自分自身が少しずつ奇麗になっていくのも楽しみになって来ました。
そして、早く家に帰りたい…主人や息子に、今の自分を早く見て貰いたいと強く思うようになりました。。
いつの間にか、治療に対して前向きな自分が存在しています(Q.O.L.の向上)
やがて退院の日が来て、ご主人と息子さんが病院に迎えに来ました。
彼等は彼女が入院時とは別人のように、奇麗になっていることに驚きます。
そして担当エステティシャンが入院の時の写真を取り出し、「鏡で見比べて下さい・・・
あなたは本当はこんなに美しいんですよ・・・家に帰って又、お酒に溺れて、この美しさを失わないで下さい」と話をします。
彼女はもう二度とお酒に溺れないと心に誓い、ご主人・息子さんと一緒に退院して行きました。
フランス・女子刑務所での事例
フランスでは女子刑務所の中に、ある時期から美容室とエステティックサロンが開設されました。
刑期を終える女囚さんの出所時に、少しでも普通の女性と変わらないような容姿にして社会に戻してあげたいという配慮からです。
しかし、もう一つ開設した目的が有りました。
・・・それは・・・!
出所時期が決まると事前に本人に通達が来ます。
つい嬉しさのあまり、言動や態度に人間ですから出てしまうこともある訳です。
それに気付いた、まだ刑期が長く残っている女囚から意地悪な挑発を受けることがあるそうです。
そこで問題を起こすと出所が取り消されてしまうのです。
そういったケースが過去には数多く有りました。
しかし、美容室やエステティックサロンが開設され、出所通達が来た女囚達は定期的にサービスが受けられるようになりました。
そして、だんだん奇麗に整っていく自分を見ることで、他の女囚からの挑発行為が有ってもそれに簡単に乗らない強さが目覚め始めたのです。
外面が美しくなると、内面に強さが生まれます
・・・それが自信に繋がります・・・
これは医療現場や刑務所に限らず、日常の生活の場でも生かすことが出来ます。
『ソシオ・エステティック“ SOCIO”』
今、医療現場や高齢者施設など多くの関係施設で、ビューティーの効果を生かす可能性が試されています。
今、フランスではソシオ・エステティシャンに成ろうという人達が、エステティシャンの中からというよりも、看護師さんなど医療現場に携わる方達から多く誕生して来ているということのようです。
『素晴らしくしようじゃないか、エステティック!』
まとめ
日本でもがん専門病院の乳がん病棟に、メイクなどのアドバイスやケア出来るエステティシャンやメイクアーチストを置いている所が有ります。
これは抗がん剤などのパッチテストでシミを作ってしまい、それが目立つことで温泉にも行けないと気持ちが落ち込んでしまう人が多かったそうです。
そこでメイクメーカーが手を貸して、入浴しても落ちないボディファンデーションを開発し、エステティシャンが患者さんに塗り方の指導しているという話を聞きました(サンクも以前取り扱っていました)
又、抗がん剤や放射線治療を受けていると、今まで使えていたクレンジングが肌に刺激に成ったり落屑が起ってくることも有ります。
そんな時にエステティシャンのアドバイスによって、救われる患者さんが多くいるのです。
「外見を整えることで、気持ちを強く明るく持っていける」
新たな医療現場、そして老人介護の場所でエステティックが期待され始めています。
そんな『ソシオ・エステティック』に興味のある方は、下記までお問合せ下さい。
1982年、エステティックサロンのプロデュースとコンサルティング、商品の提供などを主な業務とするエステティック総合商社・株式会社サンクを設立。
『素晴らしくしようじゃないか、エステティック!』を合言葉に、エステティックの正しい理論や新しい技術の普及に努めると共に、オーナーのヴィジョン『夢』とサロンの魅力が詰まったオンリーワンサロン作りを目指し、エステサロンの企画から経営までトータルでサポートしています。
主な著書:最新レジャー産業開発・経営モデルプラン、女性向け・新レジャー事業(綜合ユニコム)、SOINESTHE、ESTHE NET(新美容出版)
ビューティーソムリエールエステティック理論編(サンク)
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