フランス パリ エステサロン
エステティックに携わって40年、エステ伝道師 清水收一が伝える<本物のエステティックを知って欲しい>
フランス パリ エステサロン
さて、コロナ感染は世界的に減少傾向にあり、我が国でもマスク着用がここで任意となり、外国からの観光客も増え始め、又海外に渡航する方々も多く成って来ているようです。
そして今、年金問題から端を発したフランスでのストライキ&デモの様子が、ニュースで多く放映されています。
そんな訳で、ふと私がエステティックを学んだ若い頃のパリを思い浮かべ、今回はその当時のパリのエステサロンがどうだったのか、そんなお話したいと思います。
私が40年以上前に出会った、フランスにおける「エステティック」
当時のパリにおけるエステティック業界は、エステティック化粧品ブランドが多く誕生し始めた時でもあり、化粧品を中心としたサロン展開が活発でした。
エステ化粧品ブランド
1980年代において、エステティシャン達の話題によく上っていたのが・・・
- ベーシックなフィトセラピーブランドとして多くのエステティシャンに信頼されていた、皆さんご存知のCIDESCO第1回シンポジューム(1946年ベルギーのブリュッセルにて開催)の際に座長を務めた、ルイ・レイモン・ルノー博士の処方による『ドクタールノー化粧品』
- 斬新な考え方だった『カリタ化粧品』
- メイクアーチストとして著名だったジャン・デストレが発売した『ジャンデストレ化粧品』
- 当時すでに高齢でしたが、エステティシャンとしてフランスで名高いマドレーヌ・マギャン女史が展開していた『ジャンヌ・ガチーノ』
- 日本にも早くから上陸して来た『ソティス化粧品』
- タラソテラピー理論から生まれた『THALGO]』や『PHYTOMER』。
- ファーマシーやメディカルエステで多く取扱われていた『PHAS』『RoC』
『Ella Bache』『BIOTERM』など。
3C化粧品の一つ、『クラランス』もエステ専用化粧品として、最初はスタートしています。
勿論、当時世界最大の化粧品売場面積を持っていたデパートGaleris LafayetteやPRINTEMPSには『Dior』や『HELENARUBINSTEIN』『COTY』など数多くのファッションブランド化粧品が色鮮やかに陳列されていました。
フランスでは日本のような化粧品店(以前は街でよく見かけた資生堂化粧品店・カネボウ化粧品店など)は無く、パリの女性達が化粧品を購入する時は、デパートかファーマシー(薬局)、パフューマリー(香水専門店)、又はエステティックサロンに行って、目的に応じた化粧品を購入していました。
パリ エステサロン
そんな訳で、多くのエステティックサロンは1階に化粧品陳列を施した路面店形態が多く、施術ルームは地下にあり、昔のカーブ(酒蔵)を改装して作られたものが多く見られました。
お客様は最低月に一度はサロンを訪れ「Soin」を受け、化粧品を買って帰るのが一般的でした。
一般的と言っても、勿論中流以上の収入を持つ女性達が中心で、時たま男性客もいたことを記憶しています。
1826年に発刊されたフランスの日刊新聞『ル・フィガロ』には時折、有名映画女優のトリートメントを担当しているエステティシャンの記事が紹介されたりしていました。
女性の「美と健康」の中に、当たり前のように『エステティック』は存在し、
母親がニキビで悩む娘を、自分の担当エステティシャンの処に見て貰いに連れて行くとかは、日常的な光景でした。
前述の著名エステティック化粧品ブランドは、インスティチュートサロンとしてフラッグショップの意味も兼ね、パリの一等地にサロンを構えています。
それがコマーシャルとして、日本の女性雑誌のグラビアを飾ることも有りました。
ある思い出
その当時、私の知り合いにアロマチストでも知られた「ジョジアンロール女史」がいて、彼女は女優のソフィアローレンさんの専属エステティシャンとしても著名でした。
フォーブル・サントノーレ通りにお店を構え、娘さんとお弟子さん2名でサロンを営業していました。
お客様も多く繁盛店です。
ある時、私の友人が「こんなに繁盛しているのだから、もっとお店を増やせばいいのに・・」と話をしたら、彼女曰く「変なこと言いますね‥私は一人ですよ!お客様は私の施術を受けたくて通って来て下さっているのに、私は一人しかいないのです。一生懸命娘や弟子に自分の技術を教えているけど、そんな簡単には出来るものではないので・・だから、幾つもサロンは出せないでしょ」と返事が返って来た。
全く、その通りである。
そんなジョジアンさんのお店がもう一軒ニースにあり、季節限定で営業していました。
それは日頃通われている常連のお客様が、バカンスの時に長期間ニースで過ごす方々が多く、ご要望に応じて期間限定で開けているそうです。
これで常連客の「老化予防管理&リラックス」が図れると言っていました。
何かエステティックの神髄をはかり知るお話のような気がします。
この50年間、エステビジネスとして店舗を量産して来た日本のエステ業界。
何か少し勘違いして来たのではないでしょうか!
コロナウイルス感染問題で、厳しい状況だったエステティック業界。
今一度、見直して見る良い機会だと思います。
『素晴らしくしようじゃないか、エステティック!』
まとめ
日本や中国などで見られるような多店舗展開のエステサロンは、フランスではあまり見かけません。
技術に裏付けされた施術や、エステティシャンの経験と人間力が問われるエステサロンビジネス。
量産が簡単に出来ないからこそ、『価値』が有ると生活者は認めています。
社会的に認知されている「フランスのエステティック」
日本でもビジネスとしたスタートして約50年。
今一度学ぶべきところが、フランス流エステにはあるのではないでしょうか!
詳しくお知りに成りたい方は、下記までお問合せ下さい。
1982年、エステティックサロンのプロデュースとコンサルティング、商品の提供などを主な業務とするエステティック総合商社・株式会社サンクを設立。
『素晴らしくしようじゃないか、エステティック!』を合言葉に、エステティックの正しい理論や新しい技術の普及に努めると共に、オーナーのヴィジョン『夢』とサロンの魅力が詰まったオンリーワンサロン作りを目指し、エステサロンの企画から経営までトータルでサポートしています。
主な著書:最新レジャー産業開発・経営モデルプラン、女性向け・新レジャー事業(綜合ユニコム)、SOINESTHE、ESTHE NET(新美容出版)
ビューティーソムリエールエステティック理論編(サンク)
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