スポーツ・フィットネスクラブでのエステティック市場
エステティックに携わって45年、エステ伝道師 清水收一が伝える<本物のエステティックを知って欲しい>
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スポーツ・フィットネスクラブでのエステティック市場
エステティックは多くの業界で導入され、その基幹ビジネスの付帯事業として業務展開が進められています。
ホテル・旅館などの宿泊施設、リゾートスパや街の温浴施設(スーパー銭湯)、整骨院・鍼灸院などの治療院、病院や老人介護施設、最近では審美歯科医院での導入店も増えてきています。
勿論、美容室や理容室での展開もしかりです。
そんな中で、古くは大手スポーツクラブ内での付帯事業として取り入れられて来ました。
何故かというとスポーツ・フィットネスクラブに通われている会員さんたちの「美と健康」に対する意識が高く、シニア時代を迎えたスポーツクラブでの差別化としても、いかにビューティーへの特化が課題となって来ているからです。
スポーツ・フィットネスクラブ市場動向
スポーツ・フィットネスクラブの市場規模はコロナ後横這いの様ですが、新規参入企業も含め、多店舗展開の大手クラブを中心にしのぎを削り、会員獲得に奔走しています。
入会金無料はもう当たり前の時代で、月会費をいかに低額にして他のクラブと戦うかが課題であり、更には女性に特化した「カーブス」、24時間営業の「JOYFIT」、そして新規参入の「chocoZAP」など新しい業態も相まみれて戦いが始まっています。
その中で大きなスペースを抱えた大手スポーツクラブチェーンは、付帯事業に活路を求め特にエステティック業に期待をかけています。
私もセントラルスポーツ(株)さんを始め、いくつかの大手スポーツクラブさんとは30年近くエステの新規出店・店舗展開や業務委託管理を手掛けて来ました。
当初35年前はエステティックをクラブに入れるといっても単にテナント的な導入で、スポーツクラブとの連携や本来一番やりたかった欧米でのフィジカル・トレーニングとエステティック・メソッドとの連動など影も形も有りませんでした。
こちらでエステ・メニューと運動との連携を進言してもエステティックを信用しておらず、スポーツ現場の認識不足も相まって、家主としての立ち位置でしかありませんでした。
しかし、時が流れ大手クラブの競争激化と他の付帯事業種での伸び悩みもあり、女性会員とシニア時代を見据えて、エステティックメソッドにも少しずつ目を向け始めています。
セントラルスポーツ(株)さんでは現社長の先見の明もあり、「スポーツクラブは健康や痩せるために通うのではなく、美しく成る為に通う場所」との考え方を強く打ち出し、ビューティー・プロジェクトを立ち上げ、スタジオカリキュラムにもビューティー要素(小顔体操とか・・(株)サンク制作協力)を加味し、新たなクラブライフを発信しています。
そういう中でエステの直営展開を止め、業務委託のパートナー探しに切り替えた新たな展開を図っています。
地域で展開しているエステサロン多店舗企業は、スポーツクラブと組むと投下資本が少なくて済み(スポーツクラブ出店計画の中で、エステサロンの一次工事などはクラブ側で負担とするケースが多い)、更にオープンに当たっては1クラブ2~3000人の会員を事前に勧誘し保持するので集客にターゲットが絞りやすく効率も良いと考えています。
又、現在エステ業界で難しくなっているクレジットカード決済がクラブ企業側で一括決済が出来、クラブ側も売上計上したいが為にチケットの決済を前受けとしてではなく売上として建て替えて貰えるケースが多いので資金繰り的にも楽に成り、スポーツクラブへの出店を目指すエステ企業も増えています。
スポーツ・フィットネスクラブでのエステが伸び悩み
しかし、ここ4年コロナ禍の影響もあり、スポーツクラブでのエステティック売上は伸び悩んでいます。
それは・・・
「結果にコミットした・・」ではないが、スポーツクラブ内エステならではのエステメソッドが、クラブ会員の方々に認めて貰えなく成っているのだと考えます。
痩身目的でのスポーツ&エステメニューが通用した時代は売上も順調に伸びて来ていましたが、シニア時代に入り、その会員さん達の思考の変化や本音のニーズにマッチしておらず低迷して来ているのが現状です。
エステの新たな切り口
今後、そのことに気が付き何処のクラブが新たなエステメニューや新メソッドを打ち出し、エステ売上を伸ばして来るのか注目しています。
例えばブライダルエステ業界の例を挙げると、前撮り写真の為に売れていた「フェイシャルエステ・ブライダルコース」が画像修正が出来る現代、別な切り口を構築しないとブライダルエステメニューは売れなくなって来ています。
その為にエステ・ブライダルコースは顔から身体・姿勢へと変化を遂げようとしています。
ウェディングドレスがほぼ99%デコルテを露出している傾向の時代。
いかに背中や二の腕がスッキリし、そして姿勢が美しく見えるかにニーズは動いています。
そして、凛としてバージンロードを歩く姿を提案しています。
今、女性も男性も求めている『ビューティー』が何なのかをもう一度深く見つめて行かなければならない時だと考えます。
「chocoZAP」等のセルフエステ店、エステティシャンを常駐させたテナントエステを置く大型店。
そして、件数は少ないがエステティックを直営し、スポーツとの連動を『シニア世代・次世代シニア』に向けて発信して来たスポーツクラブ。
それぞれに挑戦は始まっています。
まとめ
異業種での付帯事業としてのエステティック。
古くからエステを取り入れて来たスポーツ・フィットネスクラブ業界。
直営店舗展開から業務委託に切り替えてきた大手スポーツクラブ。
しかし、コロナ禍での4年間で売上が伸び悩んで来ました。
順調だった時代から現代、何が変って来たのでしょうか?
永年弊社が取組んで来たスポーツ・フィットネスクラブに於けるエステ展開へのご質問等は、下記までお問い合わせ下さい。
1982年、エステティックサロンのプロデュースとコンサルティング、商品の提供などを主な業務とするエステティック総合商社・株式会社サンクを設立。
『素晴らしくしようじゃないか、エステティック!』を合言葉に、エステティックの正しい理論や新しい技術の普及に努めると共に、オーナーのヴィジョン『夢』とサロンの魅力が詰まったオンリーワンサロン作りを目指し、エステサロンの企画から経営までトータルでサポートしています。
主な著書:最新レジャー産業開発・経営モデルプラン、女性向け・新レジャー事業(綜合ユニコム)、SOINESTHE、ESTHE NET(新美容出版)
ビューティーソムリエールエステティック理論編(サンク)
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