エステ、敏感肌への対応
エステティックに携わって40年、エステ伝道師 清水收一が伝える<本物のエステティックを知って欲しい>
エステ、敏感肌への対応
生活様式の変化と食事、ストレス、また利便性を優先した美容法などから来る肌トラブルが、近年増加の傾向にあり、特に「新型コロナウイルス感染」による在宅ストレスやマスク着用においても、『肌トラブル』が増えてきているようです。
その一つ、「肌質」と分類される場合もある『敏感肌(センシティブスキン)』について解説いたします。
敏感肌とは
表皮の外的刺激から内部を守るために、細胞間脂質(セラミド)やN・M・F(天然保湿因子)、皮脂膜が重要なバリア機能を担っています。
これらの機能が低下すると水分不足から肌が乾燥し、刺激に対し敏感に反応しやすくなります。
このような肌状態を敏感肌(または乾燥性敏感肌)といいます。
敏感肌を招く原因
- 水分不足:年齢からくる乾燥及び取り巻く環境(エアコン使用など)から来る外的要因による乾燥、また界面活性剤などの入った洗顔剤の使用による水分不足。
- 精神的ストレス:皮膚と脳・神経のルーツが同じ「外胚葉」で、深く関わっていること(皮脳同根)に起因しています。
- 自律神経やホルモンのアンバランス:更年期症状の時にも起こりやすい。
今まで使用していたい化粧品が「沁みる」「赤くなる」などの反応が起こります。
- その他外因的要因:気温の変化、細菌、紫外線、ハウスダスト、ペット、化粧品、毛髪の刺激、ナイロンなど衣類やマスクの摩擦。
- その他内因的要因:アレルギー体質、薬。
胚葉とは
精子と卵子の受精が成立した後の、卵細胞の分裂初期をいいます。
人間の五体は胚葉が分化して作られます。
- 内胚葉:肺、胃腸、心臓などの臓器
- 中胚葉:骨格、筋肉、皮膚(真皮、皮下組織)
- 外胚葉:脳神経、皮膚(表皮)、爪、毛
*ヨーロッパのエステティックでは、カウンセリング基本理論の中に三つの胚葉の強さや主力度を判断して、例えば「あなたは内胚葉タイプだから・・・」などと胚葉別特長を鑑みて、カウンセリングやアドバイス、更にはお客様とのコミュニケーションの取り方を判断します。
エステにおける敏感肌対応
まずは安全性が高く刺激の少ない化粧品材料を、ソフトタッチで使用します。
又、カウンセリングの段階で使用する化粧品のパッチテストを施術前に行うことをお勧めします。
施術中に何らかの反応が出た場合は、直ちに施術を中止し,
鎮静を心がけましょう。
敏感肌へのアドバイス
規則的な生活を心掛け、十分な睡眠と規則正しい食生活をお勧めします。
抵抗力を高める為、タンパク質やビタミンB2、B6、カルシウムを積極的に取ることを勧めましょう。
自律神経のバランスを整え皮膚を安定させるために、レスト、リラックス、レクレーションの「3R」を推奨。
サロンでは、技術や化粧品はもとより、照明や音楽、香、そして気配りのある接客を心がけましょう。
春先から初夏にかけて「敏感肌」の季節、施術には十分に気を付けましょう。
又、昨今若い人たちに増えている『過敏性乾水性脂漏肌』にも注意が大切です。
オイルクレンジング使用者に、要注意!
まとめ
昨今増えている「敏感肌」について解説。
自称「敏感肌」も多いですが、取り巻く環境や生活習慣、そして間違った美容法などで
敏感肌に成っているケースも増えています。
エステティックではその対処法と、エステティシャンが知っていて欲しい原因やカウンセリング指導について
お伝え致しました。
何かご質問等が御座いましたら、下記までご連絡下さい。
1982年、エステティックサロンのプロデュースとコンサルティング、商品の提供などを主な業務とするエステティック総合商社・株式会社サンクを設立。
『素晴らしくしようじゃないか、エステティック!』を合言葉に、エステティックの正しい理論や新しい技術の普及に努めると共に、オーナーのヴィジョン『夢』とサロンの魅力が詰まったオンリーワンサロン作りを目指し、エステサロンの企画から経営までトータルでサポートしています。
主な著書:最新レジャー産業開発・経営モデルプラン、女性向け・新レジャー事業(綜合ユニコム)、SOINESTHE、ESTHE NET(新美容出版)
ビューティーソムリエールエステティック理論編(サンク)
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