ストレスと東洋医学・陰陽五行説
エステティックに携わって40年、エステ伝道師 清水收一が伝える<本物のエステティックを知って欲しい>
ホメオスタシスと東洋医学
人間にはストレスに成りえる外部環境や生体内部の環境の変化に対して、身体を安定させ一定の状態を保とうとする現象や性質を『ホメオスタシス』と言い、恒常性の維持を目的とした働きを持っています。
例えば、気温が下がって寒い時に、身体は震えて来ます。
これは筋肉を小刻みに運動させて発熱させ、体温を37度前後に維持しようとする働きです。
更に、鳥肌が立つということは、外気に触れる皮膚の表面積を小さくし、毛穴を閉じて体熱の放散を防いでいます。
このように五感の情報を視床下部を通して大脳辺縁系に伝え又、末梢神経から直接中枢神経などに情報が届き、内分泌腺や自律神経に働きかけ、恒常性の維持を試みます。
この『ホメオスタシス』を優先した考え方は、古代中国の医学やインド・朝鮮・日本などの伝統医学を含む東洋医学において、精神と肉体は一体(心身一如)で、心の不安や動揺と言った精神的ストレスが、身体の変調や疾患を引き起こすとしています。
西洋医学における投薬や注射・手術は、病気の症状にのみに焦点を当てた療法で「対症療法」と呼ばれ、東洋医学とは観点が違います。
エステティックの施術やアドバイスは、対症療法よりどちらかと言えば東洋医学に考え方は近いと私は思っています。
気・血・水
「気」は生命エネルギー、「血」は血液及び血液が運ぶ栄養素、「水」は血液以外の体液を言います。
生命維持に関わるこの3つの基本物質が過不足や滞った状態に陥ると、身体全体の巡りが悪くなって不調や病気をもたらすと考えられています。
例えば、抑うつや動悸は「気」、月経異常は「血」、むくみや尿量の異常は「水」の異常です。
エステティックでは、生命活動を担う気の流れ道「経絡」と、気が発するポイント「経穴」を意識してマッサージを施し、「血」「水」を含む心身の調整を図ります。
陰陽五行説
東洋医学では自然界と人体との関わり合い、病気や不調に対する考え方や治療方法、そして肉体と精神の状態に合わせて『食』の重要性が説かれています。
陰陽説
宇宙の万物は「陰」と「陽」に分かれ、互いに対立しながら同時に依存しあって調和しているという考え方です。
その陰と陽の崩れたバランスを戻すことが「治す」という事だと説いています。
五行説
世の中のあらゆるものは自然界に存在する「木、火、土、金、水」(もく、か、ど、こん、すい)という基本物質からなり、いずれもどれかの生みの母であり同時に子でもある関係=「相生関係」と、お互いは奪いつつ奪われるという関係=「相剋関係」にあると説いています。
このような考え方はエステティックでいう「オートクチュール・ケア」と「予
防管理」に繋がり、特に老化予防の見地から日常の生活習慣へのアドバイスな
どにも深く関わって来ます。
『素晴らしくしようじゃないか、エステティック!』
エステティックは、本当に学ぶジャンルが多いですね。
まとめ
エステティックでは、一人一人に合わせたオートクチュールなケアやアドバイスを行います。
東洋医学も対症療法の西洋医学と違い、個々に添って精神と肉体を同等の位置に見て
治療します。
そして、「ホメオスタシス(恒常性)」を重要視した観点から、エステティックでは「経絡」「経穴」の考え方を取り入れたマッサージも行われています。
詳しく知りたい方は、こちらまで。
1982年、エステティックサロンのプロデュースとコンサルティング、商品の提供などを主な業務とするエステティック総合商社・株式会社サンクを設立。
『素晴らしくしようじゃないか、エステティック!』を合言葉に、エステティックの正しい理論や新しい技術の普及に努めると共に、オーナーのヴィジョン『夢』とサロンの魅力が詰まったオンリーワンサロン作りを目指し、エステサロンの企画から経営までトータルでサポートしています。
主な著書:最新レジャー産業開発・経営モデルプラン、女性向け・新レジャー事業(綜合ユニコム)、SOINESTHE、ESTHE NET(新美容出版)
ビューティーソムリエールエステティック理論編(サンク)
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