エステ解剖生理学~循環器系
エステティックに携わって45年、エステ伝道師 清水收一が伝える<本物のエステティックを知って欲しい>
エステ解剖生理学~循環器系
エステティックにおける施術やマッサージの際に、お客様にエステティック効果を伝える会話の中で、必ずといっていいほど話すのが『施術効果によって血行を促進し…老廃物を排泄』というくだりです。
このことにダイレクトに関わってくる解剖生理学が『筋系』と今回の『循環器系』です。
循環器系は、全身に血液を循環させ酸素や栄養分、ホルモンなどを全身に運ぶ「血管系」と、二酸化炭素や老廃物を身体の末梢からリンパ液に取り込んで集め、血管に戻し体外に排出する「リンパ系」の二つからなります。
血液循環
血液は、血液を流通させるパイプの「血管」と、血液を送ったり吸い上げたりするポンプの「心臓」によって、3つの経路で全身に循環しています。
- 体(大)循環
心臓と全身を循環する経路で、酸素や栄養素を各組織に運び、老廃物や二酸化炭素を運び去ります。
<順路>
左心室→大動脈→動脈→全身の毛細血管→静脈→大静脈→右心房
- 門脈循環(体循環の一部)
胃・腸・膵臓・脾臓で集めた血液を肝臓に送り、身体に有効な状態に作り変えて全身に送り出します。
<順路>
腸間膜動脈→腸の毛細血管→門脈→肝臓の毛細血管→冠静脈→下大静脈
*門脈:腹部諸臓器の静脈から肝臓、さらに肝臓内へと流れる血管の総称。
- 肺(小)循環
肺で酸素を取り入れ、体内から集めた二酸化炭素を排出するガス交換を行います。
<順路>
右心室→肺動脈→肺の毛細血管→肺静脈→左心房
心臓
体の正中線よりやや左に位置し、左右には肺、下には横隔膜があります。
大きさはこぶし大で約300ℊ、2心房、2心室と4つの弁を持ち、心筋という
強靭な構造を持つ筋肉で出来ています。
リンパ系
リンパ系は、リンパ液・リンパ管・リンパ節・脾臓・胸腺からなり、体内の老
廃物や余分な水分の除去、小腸の毛細リンパ管で吸収された脂肪の運搬、更に
はリンパ節とリンパ球で「免疫抗体」を作り、有害物質や細菌感染を防御して
います。
- リンパ液・リンパ管
血液成分(血漿)が毛細血管壁から細胞組織間に透過したものを「組織間液」といい、この一部が毛細リンパ管に吸収され「リンパ液」となります。
<順路>
①両足末端→膝窩リンパ節→鼠経リンパ節→乳び槽→胸管→左静脈角
②右半身の上肢、胸部、頭部、頸部→右リンパ本管→右静脈角
- 脾臓
胃の左後ろ、血中の異物の貧食、血液の貯蔵を担っています。
- 胸腺
胸骨の後ろ側にあり、骨髄で作られたリンパ球をTリンパ球に分化・増殖させ、血液を介してリンパ組織に送ることで、免疫機能に大きな役割を果たしています。
エステティックでは、このリンパ系にアプローチして(リンパマッサージ)老廃物や水分の排泄を促し、むくみを軽減、更には「静脈」の流れをスムーズにする(静脈マッサージ)ことで、血液循環の流れを促進し「筋肉の強張り」も軽減させます。
全ての細胞、臓器、各器官にとって大切な循環器系に付いて、解説いたしました。
『素晴らしくしようじゃないか、エステティック!』
『解剖生理学(基礎知識)』を学びましょう!
まとめ
エステティックのフェイシャルトリートメントやボディケアの施術基本ベースとして、「血液循環を促進させる」「老廃物の排泄を促す」そして、「筋肉緊張を和らげる」などは、全て循環器系に働きかける事から始まります。
その為に知って居て頂きたい、基礎知識を解説いたしました。
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1982年、エステティックサロンのプロデュースとコンサルティング、商品の提供などを主な業務とするエステティック総合商社・株式会社サンクを設立。
『素晴らしくしようじゃないか、エステティック!』を合言葉に、エステティックの正しい理論や新しい技術の普及に努めると共に、オーナーのヴィジョン『夢』とサロンの魅力が詰まったオンリーワンサロン作りを目指し、エステサロンの企画から経営までトータルでサポートしています。
主な著書:最新レジャー産業開発・経営モデルプラン、女性向け・新レジャー事業(綜合ユニコム)、SOINESTHE、ESTHE NET(新美容出版)
ビューティーソムリエールエステティック理論編(サンク)
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