2019年4月号 肌が敏感になるこの時期気を付けるコト

敏感肌とは?

実は・・・皮膚科学的には敏感肌の明確な定義はありません。
体調変化やストレス、冷暖房などの温度差、花粉や紫外線などの季節的要因に敏感に反応して、トラブルが生じやすいお肌の事を、敏感肌と呼んでいます。

敏感肌の多くは、お肌が乾燥している状態です。

通常、肌の表面は外部の刺激から内部を守るため、細胞間脂質やNMF(天然保湿因子)、皮脂膜が重要なバリア機能を果たしています。しかし、加齢や環境変化により機能が低下、肌は水分不足の乾燥状態となり、外部からの刺激に敏感に反応してしまうようになります。

乾燥しないよう、お肌の保湿がと~っても重要

◆自律神経やホルモンバランスの乱れも、お肌を敏感にする要因

精神的ストレス

新年度がはじまるこの時期は、仕事や人間関係など様々な精神的ストレスを感じる時期でもあります。ストレスにより自律神経が乱れると、お肌が敏感になり、肌トラブルを引き起こします。ヒトの脳神経と皮膚は密接な関係にあります。(皮脳同根)

皮脳同根とは・・・皮膚と脳神経のルーツは同じ外胚葉で、深く関わってることに起因している。

胚葉とは、精子と卵子が受精後、卵細胞の分裂初期を言います。人間の五体は、この胚葉が分化して作られて行きます。

<内胚葉>
肺,胃腸,心臓など
<中胚葉>
骨格,筋肉,皮膚(真皮・皮下組織)
<外胚葉>
神経系(脊椎,末梢神経および脳),皮膚(表皮),爪,毛

ホルモンバランスの乱れ

「更年期に突入!これまで使えていた化粧品が沁みる・・・。」

「妊娠中に、いつも通りお化粧をしたら、肌が赤く炎症してしまった・・・。」

更年期や妊娠中、出産後などは、ホルモンバランスが急激に変化するため、肌の状態が不安定な敏感肌になりやすいと言えます。

肌が敏感な状態だと・・・ちょっとした肌への刺激がトラブルに

 

◆サロンでの施術中も要注意!

何度も使っている化粧品や受けている施術も、お客様のお肌が敏感な状態だと、お肌が炎症を起こすこともあります。そんな時は、しっかりと鎮静し炎症を抑え、施術はそこでストップされるのが良いでしょう。

いざという時の救急処置
トラブルが出やすいこの時期は、いざという時のための事前準備を⁉

〇高鎮静ローションをコットンに浸しておき冷蔵庫で保管。
冷やしておくことで、鎮静力をUP!

〇施術中、肌に赤みが出た時は、冷やしておいた高鎮静ローションの浸み込んだコットンで炎症部分を湿布。

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◆この時期、特に注意が必要!肌に大ダメージを与える刺激物質


花粉に黄砂、PM2.5と大気中には沢山の刺激物質が充満しています。
肌が敏感な状態では、これらの刺激に耐えられず炎症や発疹を起こします。

近年話題の花粉皮膚炎患者が急増中

花粉が皮膚に接触することによって生じる皮膚炎を花粉皮膚炎と呼んでいます。花粉皮膚炎は、春先に生じ、境界のはっきりした赤みの強い、少し盛り上がった赤い発疹が、顔・まぶた・首など露出した部位に出やすいのが特徴です。このような発疹以外にも、小さなブツブツが広がる場合や、まぶたや頬が全体的に赤くなる場合もあります。

痒みが伴うため、ついつい手で擦ってしまいます。摩擦によるダメージは、さらに炎症を悪化させてしまうので注意しましょう。悪化すると、色素沈着が起きて黒ずみが残るなど二次トラブルに
症状を改善させるには?
炎症部位を鎮静させると同時に、外からの刺激から肌を守るための“保湿バリア”をつくること。そして、けっして触らないこと
花粉皮膚炎にならないためには?
花粉に限らず黄砂やPM2.5はとても小さく、目に見えませんが肌に付着し刺激を与え続けています。お肌に付着したこれら刺激物質をしっかりと取り除くこと、そしてお肌をしっかりと保湿することが大切です。