2021年8月号 大脳生理学とエステティック

「疲労」の蓄積が「老化」につながる

現代人が一番、疲労している臓器=

「脳は、快感で活性化する臓器」

 

私たちはストレスを受けると、まず脳の大脳皮質でキャッチします。

大脳皮質は「理性の脳(考える脳)」と言われ、思考や行動をコントロールしています。
そして、その下にあるのが本能や感情と関係の深い大脳辺縁系と呼ばれ、ここで“心地よいもの”“不快もの”などを認識しています。

しかし、忙し過ぎたりスマホを見過ぎたりしていると、知らないうちに大脳皮質はたくさん使われ、考え過ぎてしまうことで大脳辺縁系は窮屈な状態になり必要以上にストレスを大きい、重いものとして認識してしまいます。

すると、本能や感情と関係する大脳辺縁系は、“不快”と感じ、間脳を通じて自律神経を緊張させ、心身や肌に影響が現れてしまうのです。一方で、大脳皮質に余裕があるとストレスを軽いものと認識し、大脳辺縁系では“快”と感じ元気にしてくれます。

このようにストレスの受け止め方は、大脳皮質で決まるのです。

 

 

下から伝達される快刺激と、上からの快刺激とで脳は快信号に満たされる

▶▶▶ 脳が活性

 精神(脳)の安定 = 肌の安定 = 健常な肌 = 美肌 

私たちはどうしても、「感じる」ことよりも、「考える」ことが多くなっています。
大脳皮質に余裕がある状態をつくり出すポイントは、「自分が気持ちいい」と思う「快」の気分をたくさん得ること(脳がα波を出して副交感神経が優位な状態)です。
エステティックは脳にとっても肌にとっても大事なことなのです。