2019年10月号 エステティックサロン市場の動向

エステティックサロンの市場規模は、ここ数年ほぼ横ばい(※全盛期の約半分)で推移しています。
そして2019年度の市場規模は、3,599億円と微増の予測となっています。


近年は高齢化が進み、男女問わず健康や美容への意識が高まっていると言われています。
そのため、エステティックに対しての潜在需要も数多く見込まれています。
では、なぜエステティックサロン市場は成長していないのか?
そこには、消費者の購買行動の変化やエステティックに対するイメージなどいくつかの要素が考えられます。

サロンの現状
〇エステティックサロンの約7割が個人サロンや小規模サロン
〇開業から1年で約6割、3年で約9割のサロンが廃業するという厳しい現状

 

◆スマホ時代で変わる市場

ネットショッピング市場が好調・・・店舗でモノが売れない時代!?

Amazon、楽天市場、イオンにセブンネットなどネットショッピング市場が成長を続けています。ネットショッピングについて、10年程前までは粗悪品や偽物が多数出回るなど消費者も慎重でした。しかし、大手企業の参入など安全性・信頼性が高まると、利用者は年々増え、10年前と比べるとほぼ倍増しています。

■□■なぜネットショッピングを利用するのか?■□■
〇価格が安い、ポイント加算などお得感がある
・・・店舗を持たず、人件費など費用が抑えられるため通常よりも安い価格で販売したり割引ポイントなどの付与が可能。
〇スマホがあれば何時でもどこでも買い物ができる
・・・店舗の営業時間などを気にしなくてよい、また移動中などの時間を有効に使って買い物ができる。
・・・欲しいものを探して何軒もお店を歩き回る必要がない。

 

最近ではこんな利用者も!!!
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店舗で商品を確認し、商品の購入はオンラインショップで

店舗を構えて小売業を営んでいる方々には、まさに死活問題となっています。

 

このネットショッピングの問題は、エステティックサロンでも大きな問題となっています。
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本来であれば、サロンでの対面販売を原則とするエステ専売化粧品
オンラインショップに流出しているからです。

これまでサロンで購入してくれていたのに、ネットで購入するようになった。
商品の特徴や使い方など説明したのに、購入はネットで・・・。
多くの方がご経験あるのではないでしょうか?

とはいえ、「うちで買ってください」なんて言える訳もありません。

 

エステティックサロンの経営において、化粧品や健康食品といった物販売上は、
収益性の確保のみならず、生産性向上の観点からも重要です。

ではどうすれば・・・?

“エステティックサロンでのみ手に入れることができる商材”を取り入れる事が、サロン経営においてとても重要だと考えます。

 

 

現代病・・・心身をむしばむスマホストレス

スマホの普及、そしてSNS(ソーシャルネットワーク)の発展により、我々は常にSNSで人とつながり、情報のシャワーを浴びストレス状態にあります。それに加え、日々の仕事や家事・育児・介護の両立・・・心身共に疲弊しきっている女性が増えています。

【ストレス社会を反映、増えるうつ病患者】
厚生労働省の患者調査(平成29年)によると、
うつ病患者数は男性:49.5万人/女性:78.1万人
※女性は男性よりも感受性が強く、また月経・更年期といった女性ホルモンの影響を受け易いためストレスや疲れがたまりやすい傾向にあります。

ストレス社会の到来で心身のセルフメンテナンスへの意識が高まっています。

疲弊した心と身体の回復に、時間とお金をかける傾向にあります。
ストレスケア・疲労回復を目的とした施術や商品の打ち出しが有効

 

スマホで予約、スマホで検索・・・そして、スマホで支払い

スマホの普及に伴い、スマホでネット予約や店舗情報の検索などが定着してきました。これにより、主要なSNSを利用した広告宣伝や情報発信が活発化してきています。エステティックの主要客層である中高年層も、今やスマホを使いこなしている時代です。

昨今では、こうした情報を活用した顧客動向分析や集客施策など、WEBマーケティングの必要性が高まっています。また、進むキャッシュレス化への対応が求められています。